猫の世界と私

瑛祐は、カバンから宿題を取り出し、机の上に広げた。
同じように結愛も宿題を広げる。

それから何かを話すわけでもなく、黙々と宿題を済ませていった。

途中瑛祐は、結愛に話しかけようとするが、宿題に向き合っている状態で何を話せばいいのか分からずに悶々としていた。


どのくらいの時間が経ったのか、気付けば図書館は閉館の時間を迎えようとしている。
時間は夕方だが、まだ外は十分に明るい。
帰るには早いのでは、と思ってしまう程時間の感覚が分からなくなる。



「三坂…送ってくよ…」

「え、いいよ。まだ明るいし、電車乗らなきゃいけないし。瑛祐君は電車乗らなくても大丈夫でしょ?」

「まぁ…そうだけど…いくら明るいからって言っても夕方には変わらないわけだし、駅までは送らせてよ」

「わ、分かった…」



瑛祐と結愛は片付けを終わらせると、閉館によって人が少なくなった図書館を出た。
二人は横に並び、駅に向かってゆっくりと歩き出す。

空は薄い水色になり、もうすぐ夕暮れ時なことを知らせてくれている。