猫の世界と私

「ごめん、暑い中。待ったよな?」

「ううん、ここ、ちょうど日陰だし、そんな待ったって言うほど時間は経ってないよ」

「ホントごめん」

「いいって、それより瑛祐君大丈夫?かなり汗だくだよ。瑛祐君だって暑かったよね?図書館に入る前に水分補給しようか」



促されるままに、瑛祐は近くにある自動販売機へ移動した。
そこで水を買うと、その場で一気に飲み干した。



「え、瑛祐君…大丈夫?やっぱり喉渇いてたよね」

「あ…あぁ、うん…」

「私のも飲む?」

「え…?」



差し出されたのは、飲みかけのお茶だった。
買ったばかりと言うのは、瑛祐と一緒に買ったものだから分かる。
そして、それを結愛が飲んでいたことも分かっている。


思わず瑛祐は息を呑んだ。



「い…いや…いいよ。それ飲んだら三坂が飲めなくなるから」

「……あ…」