猫の世界と私

そして来る長い夏休み。
いつでも見ることができない、もどかしい距離。


瑛祐は意を決し、結愛に話しかけた。



「三坂…あのさ…」

「うん?」

「夏休み何か予定ある?」

「夏期講習の塾以外は何もないなぁ…イベントはたくさんあるのにね」

「じ、じゃぁさ…俺と花火大会行かない?」

「うん!行く!やった!行きたかったんだ、花火。友達は皆彼氏と行くっていうから、私、今年は行けないんじゃないかな…って思ってたの。楽しみ!」

「あ、あぁ…うん…」



何となく瑛祐の心が痛む。
勇気を出して誘った結果はOKだったけれど、別に瑛祐じゃなくても良かった、と言うような感じだったからだ。

溜息を漏らしながら、瑛祐は結愛を見ていた。

首を傾げ、罪なき表情を浮かべる結愛に、瑛祐は気が遠くなりそうだった。