鳥肌が立って、冷や汗が出る。
恐い。恐い。恐い。恐すぎる。
あたしは、恐くて動けなくなる。
てか、元々足が痛くて動けないんだった。
いやもう、そんなこと、どうでもいいよ。
恐いという気持ちと、何故話しかけられたのかという疑問が、頭の中をくるくると回る。
なんで?なんで?
意味分かんない。
どうして、話し掛けてきたの?
あたし、なにかした?
いや、もしかしたら、あたしの勘違いかもしれない。
「・・・おい」
低い声があたしを真っ直ぐ捉えた。
最悪。勘違いじゃなかった。
「は、はい」
声を震わせながら、返事をする。
「お前、邪魔」
「ひっ!」
あ、ヤバい。
あたしは口を手で覆った。
恐すぎて変な声を出しちゃった。
恥ずかしい。
そして、恐い。



