昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!




凌我はそんなあたしを見ると、一瞬驚いた顔をした後、バカにしたように笑った。


「ははっ、いきなりどうした」

「だって、奢るとか言うから・・・」

あたしは、恥ずかしいのと、ちょっとムカついた気持ちを、ほっぺたを膨らますことで表す。


「当たり前のこと言っただけだけど?」

「いや、絶対当たり前じゃない」

いくら恋人(仮)といえど、奢るとか、何かこう男気みたいなものを出されるとこれがデートなのかって思ってドキドキしてしまう。

男の子と放課後にデートして奢ってもらったことなんてない私には、それだけで胸がきゅうってする。


「・・・でもま、今日は俺の奢りな」

凌我は、そんなあたしの心音を知っているのか知らないのか、そう言ってまた、笑った。


「・・・うん、ありがとう」


だからだ。

だから、あたしは何も言えなくなるんだ。


付き合うことになった時だって、そうだった。

強引で自己中で、あたしを惑わすから。


「で?なにがいい?」

「・・・苺Wチョコパンケーキ」

「りょーかい」

そう言うと凌我は、呼び鈴を鳴らした。