そんなことを考えていると、
「ふっ、見過ぎ」
って、凌我に笑われた。
「なっ!」
あたしはすぐに視線を凌我に向ける。
でも、
すぐに目を逸らしてしまった。
だってだって、その顔は反則だよ。
凌我はテーブルに右肘をついて、手のひらの上に頬を乗せている。
そのカッコいい顔は、余裕たっぷりに微笑んでいて。
そりゃあ、目を逸らしちゃうでしょ?
そりゃあ、ドキドキしちゃうでしょ?
「どうする?何食う?」
凌我がそう言ってメニューを手に取る。
あたしはゆっくりと、もう一度視線を凌我に向ける。
まだ胸のドキドキが治まらないから、凌我に気付かれないように、凌我と目が合わないように。
凌我はそんなあたしのことなんて気にもせず、メニューを見ていた。
下を向いてるからか、長い睫毛がよく目立つ。
長い金色の髪が、彼の瞳をほんの少し隠す。
儚げな瞳が、より強調させられる。
体中が、熱くなる。
胸の音が大きく響く。
・・・本当、カッコいいなあ。
・・・なんて、何考えてんだ!?あたし!!



