あれから、1週間。

高野凌我に、あたしは振り回されまくっていた。


昼休みは絶対教室に来るし、帰りも一緒。

いや、カップルだったら当たり前なんだけど、あたしの場合、強引にだからね・・・。


こんなのといて、本当にあたしは迷惑して・・・もなくて。

逆に、ちょっと楽しみだったりする。


ほら、現に今も。

早く来ないかなーなんて思いながら、帰り仕度をしてる。
あたしは少し、狂ってしまったようだ。

それもこれも、全て彼のせい。


「ねぇ、優乃。本当に大丈夫なの?」

もう帰り仕度を終え、鞄を手に持った柊が、あたしに話しかけてきた。


「あー、うん!大丈夫だよ!!そこまで怖くないし」

・・・まあ、ちょっと危ないけど。
そう思いながら、柊に返事をする。

「そう?なら、いいんだけど・・・優乃、ああいうの苦手じゃん。なんで付き合ったの?」


付き合えという命令が下ったからです。

・・・なんて、絶対言えない。


「うーん、意外と優しいし、カッコいいから?」

あたしはそう答えた。


嘘は・・・ついてないよね。
そう思ったのは事実なわけだし。