「チビ子って言うな!あたしそこまでチビじゃないし!!」

あたしは彼に怒鳴る。


「いや、お前、中々のチビだぞ」

彼は、そんなあたしになんとも思わないようで、余裕そうな顔してそう言い放つ。


「あなたが大きいだけでしょ!」

「いや、それ抜きにしてもお前は小さい」

「うっ・・・じ、じゃあ、せめてチビ子は止めてよ」


結局、あたしの負け・・・でした。


「なんて名前なん?」

彼は、腕を組む。


「・・・明智(あけち)優乃」

「じゃ、優乃。お前、俺の女な」

彼はそう言うと、壁から背中を離して、あたしの前に立った。

恐る恐る上を見上げると、彼の整った顔が、あたしを見ていた。


「や、絶対いや!」

「いや、決定事項だから。ってか、もし俺のものにならなかったら・・・」


彼はそう言いながら、あたしの耳元に顔を近づけて、


「なにするか、分かんないよ?」