相変わらず恐いし、掴めない瞳は変わらないけど。
そういうことをしてるって感じはしない。
まあ、さっきの感じからして、慣れてそうってのは思ったけど。
「・・・まあ、な」
彼はふいに顔を背けた。
どこか遠くを見ている気がした。
少し寂しそうな瞳が気になった。
その様子に話しにくい雰囲気を感じたけど、あたしはそっと口を開く。
「・・・あの、これからどうするの?」
「ん?・・・ああ、お前は学校行った方がいいもんな」
彼とまた目が合ったけれど、どこか遠くを見ていた寂しそうな瞳は、もうそこにはなかった。
「うん・・・でも、なんか行く気しないや。・・・サボろっかな」
あたしは、彼のさっきの目が気になる自分を隠すように、彼から顔を背けた。
「へぇ」
彼はどうでもよさそうに返事を返す。
ああ、なんでだろう。
気になる。
「おかしいな・・・」
彼に聞こえないように、小さい声で呟いた。
あたし、ヤンキーは苦手。
だから、彼のことも苦手。



