「足、痛いんだろ?」
「え・・・あ、はい」
確かに痛いって言っちゃったけど、まさか聞かれるとは思っていなかった。
だって、こんな見た目なんだもん。
あたしが足を痛めていることなんて、何とも思っていなさそうなのに。
だからそう聞かれたことがとても不思議で、じっと彼を見つめていると、彼は無表情のまま口を開いた。
「・・・そっか。ごめんな」
「え?」
あたしは目を見開く。
今度は何て言った?
なんでいきなり謝ったの?
分からない。
この人、不思議過ぎる。
あたしには、すごく意味不明。
「・・・お前、何組?」
「え・・あっ、普通Ⅰ科の二年二組」
「ふーん・・・」
彼は自分が聞いたくせに興味なさげな返事をすると、しゃがんで背中を見せた。
「え?」
何?何する気?
「・・・乗れ」
「・・・・は!?」



