昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!



「足、痛いんだろ?」
「え・・・あ、はい」

確かに痛いって言っちゃったけど、まさか聞かれるとは思っていなかった。
だって、こんな見た目なんだもん。
あたしが足を痛めていることなんて、何とも思っていなさそうなのに。

だからそう聞かれたことがとても不思議で、じっと彼を見つめていると、彼は無表情のまま口を開いた。

「・・・そっか。ごめんな」
「え?」

あたしは目を見開く。

今度は何て言った?
なんでいきなり謝ったの?

分からない。
この人、不思議過ぎる。
あたしには、すごく意味不明。

「・・・お前、何組?」
「え・・あっ、普通Ⅰ科の二年二組」
「ふーん・・・」

彼は自分が聞いたくせに興味なさげな返事をすると、しゃがんで背中を見せた。

「え?」

何?何する気?

「・・・乗れ」
「・・・・は!?」