七日目。

今日も、霧がこい。

はらごしらえか、熊の気配が消える。

しばらくの沈黙の後、絵里奈が山をおりる、と言い出す。

寝不足から目が血走って、声はヒステリック。

説得をこころみるも、きかず、絵里奈は「おりたら助けを呼んでくる、待ってて」 と荷物を持って霧の中に消えた。

5人いたパーティは僕、蛮、大介の3人になった。

くまのいないあいだにカロリーメイトなど栄養食を食べる。

会話はなし。

時間がすぎる。

昼頃、外を見るが、霧は晴れない。

日ぐれ頃、くまがやってくる。

中央に固まって、くまのしょうとつに耐える。

湿気がはげしく汗がでるが、みな震えて、なんとか声は出さずにいる。

えりなは下山できただろうか。