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「…ーー崎。尾崎!」
あたしを呼ぶ声に反応し、ゆっくりあげる。そこには、担任が立っていた。
ヘッドフォンはいつの間にか外れていたらしい。
「先生な、今から出張でこの時間は自習なんだが、尾崎に資料をとってきてほしいんだ。」
『…、え?』
なんであたしが、とは言わなかったけれど、そう言う意味をこめたつもりの一言。
なんでわざわざ寝ているあたしを起こすんだよ。
「いや、みんな相手にしてくれなくてな?頼むよ。」
できれば相手にしたくなかったし、したくもないことだから動きたくもなかったけれど。
これ以上喋っているのはとてもめんどくさいし、机を挟んだ距離でも。
ーーーーキモチワルイ。
そう感じてしまう、から。
『わかり、ました』
そう、返事をしておいた。
