きっとあたしはこの人を知っている。 顔は知らないけれど、この学校にいればだいたいわかるのだ。 それくらいドアの前に立ってあたしにメンチを切っているのは有名な人。 この間来た安達康夜といい、この人といい、なんて身勝手なんだろう。 「てめぇかよ。ここの住人っつーのは。」 低く冷たい声を出しながら吠えるこの”ライオン”にあたしの声は届くのだろうか。