本当にどうしようもないことが目の前で起こっている。
どうして。なんで、
『なんで、この部屋なんですか。ここはあたしがたまたま出入りして整理したんです。』
オレンジ髪の彼は黙ってあたしをみている。それに少し…、いや、だいぶビビりながらもあたしは言葉を繋げた。
『五階のこの場所は確かに居心地がいいです。だからあたしもここにいるっ…。他の部屋だって使っていないじゃないですかっ!だったら他を使ってください!』
語尾の方がきつめな言い方になっていたかもしれない。でも仕方のないことだと思う。
だってあたしは今それほど必死ということなのだから。
