指先が少し震えてしまったのは、ここが取られてしまった独占欲のようなものから来たのか。 それともやっぱりここにいるのが”男”とゆうものだからなのか。 動揺し過ぎてフリーズするあたしにはよくわからなかったけれど。 やっぱり、酷く混乱した。 とりあえず中に入ってゆっくりドアをしめる。 遠くからだけれど、まず顔を確かめてーー…。 また、絶望した。 あたしは、この場所を奪われるかと思った。 それぐらいの、権力者だ。おそらくだけれど。