案外簡単にみつかって、それは確かかわからないのだけれどあたしは手にとって。 その教室をでると、小走りで階段を駆け下りた。 2-Bのドアを乱れた息を落ち着かせながらゆっくり開けていく。 やっぱり教室は賑やかで。 誰もあたしが入ってきてるなんてのは気づかないし見てもいない。 教卓に資料を置いて、黒板に指示をかく。 お喋りに夢中な連中はそれを見ないし見ようともしない。 将来、大丈夫なのかなんて。 あたしも考えなきゃいけないのに、他人事に思っていた。