彼が私の好きな人ですがなにか?

「あんたさ、ずっと思ってたんだけどもしかしてバカ?」


顔を上げると私の机に肘を起きこちらをまじまじと見つめながらそう呟く。




「残念ね、もしかしなくてもバカよ」

私はそれに応えるように真顔で相手を見返す。



「世界一の馬鹿だよ」

「それはどうも有難う」


はぁ、と大きなため息をつき私の机の上にうつ伏せになる彼女は私の唯一の親友であり保育園からの幼なじみ、松井 由結(まつい ゆい)。

くるくるの緩い天然パーマで色素が薄いのか色白、茶髪、大きくてパッチリした目に控えめにある唇、誰がどう見ても美少女と言わざるおえない女の子。

私の自慢の友達だけど時々超絶毒舌で、陰では小悪魔由結って呼ばれてる。

私もそう呼んでるってのは由結には内緒だけどね。