「えぇ…。

ママね、ロスにいたころ、他のママ達と色々あってね…。」


「私の…こと…でしょ?」


「クロエ…

あなたやっぱり気づいてたのね。」


…だって、嫌でも耳に入ってきたんだもん。あのころは…。


「クロエは、悪くないのよ?嘘ばっかりだったもの、ああ言う噂。


でもね、今でも思うの。

あの時ママが、勇気を出してビシッと言ってれば、クロエにあんな思いさせなかったんじゃないかって…。

私、英語が喋れなかったわけでもなんでもないのに、なんで言えなかったんだろう。

だからね、さっきのは、自分自身の後悔。

クロエにはいっぱい、寂しい思いさせちゃったものね…」


「…そんなこと、思ってたの?」


「え?」


「ママ、そんなこと後悔してたの?

まったく!

私、あの頃全然寂しくなんかなかったよ?

家に帰ったらいつもニコニコ笑顔のパパとママがいて、とってもとってもあったかかった!」


「クロエ…」


「だからね、もうそんなこと悔やまないで?

私、今とっても幸せだから。」


「そぉ。

でも、今幸せな理由は、私達だけじゃなさそうね…?」


ママはニコニコ笑ってる。
今幸せな理由…?


「勇大君よ!」

「!…////

もぉ!ママったら!」


「ふっふふ。」


もぉ〜!


でも本当に幸せ。
勇大君と、明日はちゃんと話せるかな…。