たとえ誰かを傷つけても

今日の午後、りーちゃんが悲しそうに俺に背を向けて走り去っていった、あの場面を思い出した。
俺に勇気がないためにりーちゃんの気持ち踏みにじって、ひどいコトした・・・


「柊真・・・俺・・・」

「明日の午後4時がタイムリミットだからな!」

柊真はきっぱりと言った。
俺は頭1つでかい柊真を見上げた。
あいつはにらみつけるように俺を見た。
初めて見る柊真のきつい視線・・・

「それでもまだ友情かさに着て、りーちゃんの気持ち受け入れなかったら、俺お前を許さない!」

「・・・・・」

「りーちゃんの気持ちがどうであろうと、俺はお前からりーちゃんのこと取るからな。」

迫力ある柊真に俺はちょっと押されたけど、負けじと見返してやった。

「わかったよ。」



そう言った途端、なんか胸のつかえがとれたような気がした。
誰も傷つけずに自分を好きでいられる方法・・・
間違ってるかもしれないけど、そんな方法なんて無いんだ・・・
だけど、自分の気持ちに正直に生きていれば、自分を嫌いになる事は絶対にない。