吉塚 澪。
同じクラスの女子だ。
長い黒髪だけが特徴の、わりと地味な女子。
特別無視されたり、浮いたりしているわけではない。
クラスの中にうまく溶け込んでいる目立たない女だ。
今、こいつは俺の隣の席になっている。
今までの奴らなら、完全に無視を聞けこんでいるのだがコイツは違った。
『如月くん、おはよう』
『...............』
『授業始まっちゃうよ』
『...............』
『次移動教室だからね』
『...............』
『隣の人とレポート作ってって』
『...............』
『ちゃんとご飯食べてる?』
『...............』
『如月くん』
いつもこうだ。
無視しているのに、話しかけてくる。
こんなやつ今までいなかった。
まともに顔も見ていないが、長い黒髪は視界に入る。
柔らかい声はよく耳に聞こえてくる。
なぜだかそれは心地よくて
ただそれを聞いているだけでホッとするようになった。
その日の朝、彼女の聞こえないとなぜだか不安になって。
寝坊しちゃったと遅刻してやってきた時には、ひどく安心した。
そんな風に思う自分に混乱するようになった。
落ち着かなくて
彼女の声を聞くだけで苦しくなった。
同じクラスの女子だ。
長い黒髪だけが特徴の、わりと地味な女子。
特別無視されたり、浮いたりしているわけではない。
クラスの中にうまく溶け込んでいる目立たない女だ。
今、こいつは俺の隣の席になっている。
今までの奴らなら、完全に無視を聞けこんでいるのだがコイツは違った。
『如月くん、おはよう』
『...............』
『授業始まっちゃうよ』
『...............』
『次移動教室だからね』
『...............』
『隣の人とレポート作ってって』
『...............』
『ちゃんとご飯食べてる?』
『...............』
『如月くん』
いつもこうだ。
無視しているのに、話しかけてくる。
こんなやつ今までいなかった。
まともに顔も見ていないが、長い黒髪は視界に入る。
柔らかい声はよく耳に聞こえてくる。
なぜだかそれは心地よくて
ただそれを聞いているだけでホッとするようになった。
その日の朝、彼女の聞こえないとなぜだか不安になって。
寝坊しちゃったと遅刻してやってきた時には、ひどく安心した。
そんな風に思う自分に混乱するようになった。
落ち着かなくて
彼女の声を聞くだけで苦しくなった。


