Dear…愛する貴女よ


それから学校につくまでの間、他愛のない話をしながら歩いた。

幼稚園から今の今までいた裕司・・。

ついにこの春からはお互いが違う道をいくんだなぁ・・。


それが当たり前っちゃー当たり前なんだけど、なんか不思議な感覚だな・・。



「なぁ、啓」


目の前に学校の校門が見えてきた。

いままでテンション高く話していた裕司が急に冷静な声でオレに話しかけてきた。


オレはただ黙って裕司の方を見る。


「お前の進む道とオレが進む道・・また交わるときがくるのかな・・」




「・・・プッ」


そんな風に言う裕司のセリフにふき出してしまった。


「なっ、お前!人が真剣に話してるときにっ」


突然笑い出したオレに対して明らかに怒っている裕司。


そりゃそうだよな。



「ごめんごめん、いや・・考えることは一緒だなーと思って」


裕司も不思議な気持ちだったんだろうな、きっと。

いままで空気のようにそこにあって当たり前のような存在がなくなることを。



だけど、オレはなんとなく思う。


いつかまたオレの進んだ道と裕司が進んだ道とが交じり合うときがやってくるんじゃないかな・・・。