だから昔からおかしい子と
言われていた。




今ではもうすっかり髪も伸びて
外見は女っぽいけど、みんなが言う
には、冷たくてクールらしい。




「あ〜!外はあっぢぃ〜」




カリスがうちわをパタパタあおぐ




すると、そこに団長が
やってきた。




「シーラ。それは、うちわだな?
これから戦いだぞ?そんな物を
もっていって、どうするつもりだ」




団長はカリスを睨む。




「どうするって……別に
戦いの邪魔にはならないですよね?」




「邪魔になる!!俺はお前の命の
ことを思って言っているんだぞ」




「もう団長の説教飽きました」




そう言ってカリスはうちわを
あおいだまま、兵団の列に並んだ。




「すいません、団長」




私はカリスの代わりに謝る。




「いいんだよ。君が謝ることじゃない」




「いえ、でも……」




「じゃあ、シーラに君からも
注意してやってくれないか?」




「あ、はい。私にできることなら
させてもらいます」




「ありがとう。それだけで十分。
今日の戦いも期待しているよ、四天王
のリーダー」




「はい」




そう、私は四天王の中の一人。
しかも、リーダーという
とても重大な役目だ。




同僚だけど、カリスは
四天王ではない。