"コンコン"

病室のドアを叩く音がした。

「どうぞ〜」


私の前にあらわれたのは二宮だった。


「ねぇ、もう大丈夫なのかよ。」

「二宮!? もう全然大丈夫 !
大事をとって入院してるだけだよ」

「そっか。なんかあったらなんでも言えよな。」

「みんな、私のこと心配してる?」

「全然。お前の話なんてしてないって感じ。」

二宮の顔がすこし緩んだ。

「ひどーい。」

クスッと笑う二宮。

「嘘。みんな心配してるからさ、
早く戻ってこいよ。」

大好きだって思った。
今すぐ伝えたいって。

この気持ち誰にも負ける気がしない。

私はやっぱり二宮が好きだ。

「うん。早く学校行きたい!」

「おうよ。
お前さ、好きな人とかいないの?」

「いるよ。3年間クラス同じで1年のころからずっと好きなんだ。叶うなんて思ってないけどね。」

バレないように言った。
二宮にまだバレてはいけない。
私はただ二宮を好きでいたいんだ。

「同じだわ。俺もまったく同じ。
そいつさ、すっげえモテんの。
諦めるしかねえよな。」

悲しそうな表情でゆう。

やめてよそんな顔しないで。

私を好きになってほしい。

私は二宮への気持ちを止めることができなかった。

「二宮。 私ね、好きだよ。二宮のこと。」