「もう読んでくれたみたいだから知ってると思うけど、私の名前はアン。あなたに巡り会うために、この本の中に魂だけ残ったの。」




私に巡り会う?なんで……




「あなたは私の生まれ変わり。あなたと心の中で会話が出来るのも、それが理由。」






生まれ変わり……


本当にそんなことが存在するんだ……。




あれ……?


でも……




「……私、人が生まれ変わるのは魂が転生の環に帰るからだって聞いたことがある。そういうの全然信じないし詳しく知ってる訳じゃないけど、アンが本当にこの本に魂だけ残っていたのだとしたら……




私はアンの生まれ変わりではないんじゃないの?」






すると、ふぅーっと小さなため息が聞こえた。