着替え終わったアンは、リビングでお母さんと話していたリダの肩をたたく。
「お待たせ。」
「……。」
「リダ?」
ぷいっと顔を逸らしたリダ。
そのままアンの手を引いて玄関へ向かった。
な、なに!?
「……行ってきます!」
アンがそれだけ言うと、リダは思い出したようにお母さんに頭を下げた。
そんな2人を見て、お母さんは柔らかい笑顔を浮かべていた。
「リダ?どうしたの?」
明らかに様子がおかしいリダに問いかける。
「……似合ってるよ。」
「え……?」
「……2回も言わせんな!さっ、行くぞ!」
そう言って耳まで赤くしてるリダの後ろ姿が愛しくて、彼の手をぎゅっと握った。

