【恵 side】 いつもと変わらない風景。 いつもと変わらない会話。 いつまでも変わらないこの日常。 刺激的な何かが欲しい。 「…い、おい!聞いてんのか、恵?」 「…は?」 「は?じゃねーよ。お前今日放課後空いてるかって聞いたんだよ」 俺、斎嶋恵。16歳。高2。 どうやら友達の柊の話を聞いてなかったみたいだ。 「あぁ、わりぃ。聞いてなかった」 「別にいいけど、空いてんのか?」 「あー………」 「行かねぇの?」