「バーベキューどうすんの?」 おばさんが買い物に行ってくると言って 二人きりになったリビングに 恵の声が響いた。 …さっきもらったお茶が入ったコップが 涙を流しているように水滴がポロポロ落ちる。 氷も溶けちゃったな。 「行けないよ」 「何で?」 「だって折角の家族の時間でしょ? 私なんかが行ったら空気悪くなるし…」