『瞬くんはいつも実侑ちゃんのことを考えていた』 それが本当なら、私は___ 私は乱暴に涙を拭いて出かける準備をした。 彩乃さんの家に。 一夜から場所を聞いて送ってもらい、バタンと車のドアを閉め目の前の家のインターホンを鳴らした。 ピンポーンと響く音が聞こえ、少したって彩乃さんが出てきた。 私を見て少し驚いた顔を見せれば、すぐに笑顔で“いらっしゃい”と言い私は彩乃さんについていった。