私が落ち着いてから 彩乃さんはまたクスッと笑った。 「言ってなかったけど 私の名字、御子柴なのよ。 瞬くんのいとこなの。 だから実侑ちゃんとは親戚ね」 そう言って、彩乃さんは帰っていった。 彩乃さんを見送った後 リビングにある黒いものが 気になって仕方がなかった。 中を確認したかったけど 怖くてそれに触れられなかった。 瞬が秘密にしていたもの… 部屋に入って鍵をそっと閉めると 黒いものの中身を確認しようと 意を決意した。