痛くて痛くて。 痛いのは下半身のはずなのに 心も痛くて。 涙が止まらなく必死に目を開ければ 浮かんでくるのはいつだって瞬だった。 『頑張れ、実侑』 痛みに耐えて周りで 私に力を貸してくれる助産師さんに したがいながら 私は力を入れた。 瞬の声が一瞬聞こえてそのあとは 赤ちゃんの泣き声で埋め尽くされた。