「もうこんな時間になっちゃったね。
早く返さないとお父さんに
怒られるぞ」
ニヤニヤと笑って私を見る。
元はと言えば瞬が抱きついてくるから!
思い出しただけで顔が赤くなる。
帰りたくないと思っちゃったのも
瞬のせいだ。ばーか。
「…今日は帰らない。
瞬とずっと一緒にいる」
私は瞬の部屋にあるソファーから
どこうとはしなかった。
「それ本気で言ってるの?」
「あ、当たり前じゃん!」
私はソファーに置いてあったクッションを
瞬に投げつけた。
「乱暴だね、実侑は」
全くと言わんばかりに
投げつけたクッションを拾って
私の目の前に来た。


