「後ろ向いて」






ダラダラと後ろを向く高島のワイシャツの下から手を滑り込ませる。










ぐわんと前屈みになろうとするから、左手で高島の肩を起こしながら。









「こら。……背筋伸ばして」









「もう疲れたんですよ……」










「あと少しなんだから」








背中の音に耳を澄ませ……。









「……結構ヒューヒュー言ってるけど。気温の関係だろうから」








手を抜いてワイシャツ越しに背中をトントンと叩く。









「……はいぃ」









また高島の椅子をクルリと回して、前のボタンを留める。