白衣をベッドに置いて、ワイシャツのボタンを次々とあけていく。 「今日は気温の変化が激しいから。高島の肺が悲鳴をあげるに最もいい日だもんな」 とか言いつつ、聴診器を当てた。 「…僕、そんな体壊しやす…」 「しゃーべーるーな」 季蛍が高島の心音を聞く俺の隣でニコニコしている。 いつもは診てもらう立場の季蛍にとっては、立場逆転が嬉しいんだろう。 「気管支が終わってる。」 「えっ!?」 「うーそ。……本気にすんなって」 「……びっくりするじゃないですか」 「ごめんごめん」