「…わかった。じゃあ高島、俺は戻るからな」
「どうぞ……。お仕事戻って下さい」
「あ、そう。じゃあ季蛍仲良く戻ろうかー」
「そうだね」
とか言いつつ季蛍だけ病室を出て行く。
ガラガラッ
バタンッ
……。
部屋は静まり返り、俺は音をたてないように高島の足元へ移動。
数分して、部屋に誰もいないことを確認したのか、高島が布団を剥いで起きあがった。
「………あぁー」
びっしょり汗をかいた高島が、目をパチパチさせている。
まだ俺の存在には気づいてないようだ。
てっきり出て行ったものだと思っているようで。


