しばらくすれば完全に息を切らした蒼が病室へ。 「ゼーハーゼーハー………あ、ごめんね。果織ちゃん」 「…蒼先生?」 「ごめんごめん。……走ってきたもんだから」 「……先生」 「もう外来終わっても走りっぱなしで。」 と、聴診器をつけた蒼が言う。 「大分落ち着いたみたいだけど、一応聞かせて。」 コクリと頷いた果織ちゃんの服を捲る。