「ふふ、見てた?今の」
なんだか楽しそうに微笑む港。
「……ん、あぁ、見てたよ」
「どう?どう?」
「………かっこいい。」
「蒼にかっこいい一本頂きましたぁっ」
……………何を言ってんだか。
「最近、陽が好きだよ、とは言うけどかっこいいね、とは言ってくんないもんでさぁ」
「………自意識過剰」
「嘘に決まってんだろ。俺はナルシストじゃない」
と、肩のちからを落とす港。
「……もしかして今オペあがったとこ?」
「あー、うん。そうだよ」
「……そっか」
「ん?何?なんかあったの?
今回のオペは30分で終わったから別に大丈夫だけど。何かあるなら」
「……んー…」
「大丈夫だってば。今回ねー、ここ、切っただけ」
自分のお腹の上を、人差し指でなぞる港。
スパッと………。
「あとはぜーんぶ先輩先生がやってくれた。というか俺元から今日補助の予定だったし」
「……ふぅん…。」
「何かあるんだろ?何?」
「ほんとにいい?」
「…もちろん~」