「…高島ねー外来だって言ってたかな。だから終わる前に早く行こう。」 「……ほんと、やだ」 「やだは言わせない。」 「………や」 「ほーらー。行くよ」 泣く寸前の季蛍を抱えて部屋を出る。 「やだッ、やだやだやだ、行かない行かない」 「わがまま言うな。……治るにはそれしかないんだから」 「いやッ、帰る」 「きーほー…………」 「帰る、嫌だッ。……絶対やだ」