「じゃあ準備しておこっか。
蒼先生がいるときに準備するより、今パパっとやった方がいいでしょ?」
「………どっちも恥ずかしいけど」
「はは、でも脱いだりする時間、恥ずかしい時間のびるだけだから。」
看護士が手伝いつつ、果織ちゃんの服を脱がせる。
「……さーむい」
「…寒い?」
「うん……」
「…………じゃあ毛布かけとくよ。」
と、看護士が毛布を果織ちゃんにかけてくれる。
「蒼先生来るまで少し待ってて。」
「うん、高島先生は付き添い?」
「うん。このあと予定ないからね。……外来が午後からだし」
「…そうなんだ。蒼先生は午前?」
「うん、蒼先生は午前。」
「…………蒼先生忙しそうだね。まだこないもん」
「ねー?忙しそう。
……果織ちゃん、前より検査嫌がらなくなったね」
「ですよね!!私もそう思います」
と島内さんが声をあげた。
「ねー、偉い。」
「慣れたよ……もう」
「でも恥ずかしいもんは恥ずかしいんだ?」
「……それは蒼先生だもん」
「蒼先生だと恥ずかしいんだよねー?
わかるよ、その気持ち。」
島内さんと意気投合する果織ちゃん。
「へえー、なんだか女の子って難しいね」
「…そうですよー、女の子はデリケートなんですよ」