リビングに座った季蛍の椅子をクルリと回して目を合わせようとするけど、顔を伏せる。







「……顔あげて」








「…………やだ」








頬に手を添えて顔を上げさせる。








「目、合わせろ」








「……………」








「ちょっと顔色悪いんじゃないの?」









「………少し熱があるだけなの」









「計ったんだ?」








「………7度」









「そう。あがる前にお風呂入ってきな」









「うん……」