「おはよう」
「おはようございます」



医局へ入っても、あのことが抜けない。





「…あ、季蛍。今日は仕事だから、三時からやるって。高島が。

ちゃんと来いよ。高島の診察室」







「………来週じゃだめなの…?」







「なんで?来週にする理由がないもん。ダメ」








ふぅ、とため息をついて机に向かう。







……この傷、縫わなきゃダメ、だなんて言われたらどうしよう。






そんな不安を抱えながらも、仕事をする。







だって、こんなの蒼にバレたりしたら、それこそ…………。