着替え終わった俺は、リビングの椅子に腰掛けて季蛍を待つ。





遅刻遅刻、と言ってブラウスのボタンを留めながらリビングに来る季蛍。






「……ねぇ、ちょっとおいで」








「何?」








「さっきの、見せて」








「赤いとこ?大丈夫だよ。」









「いいから。気になる」








「平気だってば」








「…季蛍」







俺を避けようとする季蛍の手を掴んで、俺はまた椅子に座る。







「……ブラウスの襟んとこ捲って」








「やだ」







「なんで?……いいから見せて」







「……大丈夫」








「だから見せてって言ってるの。」







「もう。平気」






と、ボタンを全部留める季蛍。







「ほら、もう行こう」








カバンをもって玄関へ行く季蛍。







………なんか引っかかる。 







俺の勘が。