止まらない咳を何とか抑えようと、水を口に入れる。 時間をかけて、ゆっくり飲み込み…。 嫌な発作の予感がした私は、急いで道の脇に入った。 誰からも見えないような、建物の影で、徐々に苦しくなる呼吸を落ち着かせる。 ……発作が出たらほんとどうしよう。 体力も、体調も…ほとんど限界だった私の手から、 水のペットボトルが落ちた────………… ─………そのまま意識を飛ばしてしまった。