「ってことで、お大事に」








「ありがとう」








さすがの季蛍は、今日のだるさに勝てず抵抗することもなかったし、聴診器を嫌がることもなかった。







診察室を出て、未だぐったりの季蛍を降ろす。









「お会計するから、待っててよ」






そう言うけど、季蛍は






「ついていく」





と言い、俺の服を掴んで離さない。








しょうがなく季蛍とお会計へ。







だけど俺に寄りかかって怠そうだ。







だから座ってればいいのに…。







お会計を済ませて、帰ろうとすれば





「抱っこして…」







と寄りかかりながら言うから、季蛍を抱えて車へ戻った。