そう言う陽の膝と、手から血が流れていて。
「……随分派手にコケたね」
「自転車でコケたんだもん」
「仕事自転車で行ったの?」
「今日近い職場でだったから」
「あー、そう。」
「………痛い」
「消毒してあげるから洗ってきて」
「え!?
無理無理!!無理!!
洗うなんて無理!! ぜっったい痛いし…」
「…菌入ってから病院行くの嫌だろ?今のうちにちゃんと洗っといて。」
「痛いから嫌っ!!」
「陽…」
呆れながらも陽の腕を引き、お風呂場へ。
「ここに足伸ばして座って」
「やだッ。激痛だもん」
「激痛…………。わかってるけど。」
「港バカー。絶対やんない」
「早く……。…………ったく」
陽を抱え、お風呂場に向かって座らせる。
「ねぇ、ほんとやだッ」
「陽。」
「んーッや!!」
「子供みたいな事言わないで。」