「信濃先生と、上野先生と……あと高島先生…と、」
なんとか思い出そうと首を傾げながら呟く受付の人。
信濃先生(男)、と言えば…怖いと言われる唯一の先生。
いくら大きい病院だからといって、誰もが優しい訳じゃない。
年にして、50代前半か後半をさまようところだろう。
今の季蛍が、この先生にあたることは避けたい。
だけど、そんなワガママの通用する救急外来ではなく……。
とにかく、高島と港がいることにホッと溜め息をついた。
……まぁ、よかった…かも。
とりあえずは、信濃先生に当たらないことを願ってしまう自分。


