「ほんと、お願いだから。」 「痛い……」 「まだ刺してない。」 「痛いのやッ…」 動く私の腕を力強く押さえつけたのは、高島先生でもなく看護士でもなく… 蒼。 「動くなって言ってるだろ。」 ……こ、怖い あの怒っている蒼の目と、怒っている時の態度。 あの蒼には逆らえない…と、体がなぜか硬直した。 「高島。押さえてて」 「はいー」 腕を押さえつけられて、針が刺さる。 「……ん、いっ…た………」