お弁当を食べなかった私によっぽど怒ったらしい蒼が、ズルズル私を連れて部屋に。 ヤダヤダ、と子供みたいに泣く私なんて一切無視。 高島先生が手早く駆血帯を巻く。 「やッ」 「………季蛍。お願いだから動かないで」 しゃがんで流れる涙を拭う高島先生。 「……じっとしてて。すぐだから」 「いやっ……」 こんなに嫌がるのにも訳がある訳で。 入院中の点滴を何回も失敗されて、大泣きしたことが‥…体内への針に恐怖心。