「いたー…い」 泣きじゃくっている季蛍を見て苦笑いな俺と看護士。 「……ねぇ、季蛍。なんでそんな泣いてんの」 「痛いっ……」 「すみません。点滴一度失敗してしまって」 と言うのは宮川さんで。 「……季蛍が動いたからだろ」 と、季蛍の隣にしゃがむ。 「だって………」 「宮川さんが失敗するわけない。季蛍が動いたんでしょ。」 素直に頷く季蛍だから、笑みがこぼれてしまう。