「────を、誓いますか?」 「……誓います」 季蛍が涙目なのは、気のせいだろうか? …………。 「……誓いのキスを───」 ………。 ベールをあげて、季蛍を見つめた。 頬にキスする、と言っていたから、季蛍は顔を若干上に向ける。 だけど……ごめんね、季蛍。 嘘ついて。 オルガンが響くこの瞬間、俺は季蛍の唇に自分の唇を重ねた…………──────