バージンロードを歩く季蛍が、いつもより愛おしく見える。 ウェディングドレスを着た季蛍は、俺にとって十分すぎる存在で。 「………綺麗」 思わず声が漏れた。 式場に流れている音など、俺の耳には聞こえない。 ただ、………ただ、 季蛍だけしか見えない。